【No.022 スダジイ (ブナ科)】 分布:福岡県、新潟県以西の本州、四国、九州、沖縄花の時期:5月前後に黄白色の花を樹冠いっぱいにつける実の特徴:殻斗(かくと)と呼ばれる殻の中に、細長い卵型の堅果(ドングリ)がある。 一口メモ海沿いから山地まで幅広く自生している常緑広葉樹です。九十九島周辺でも多く自生しています。花は小さいですが、連なってブラシ状にたくさん咲かせ、甘い香りを周辺に漂わせます。秋に実る実(ドングリ)は食べる事ができ、太古の遺跡からも食用とされていた跡が見つかっています。 木を覆うように咲くスダジイの花拡大した雄花スダジイの実
【No.021 ハマサジ (イソマツ科)】 分布:東北地方以南の本州、四国九州の海岸沿いに生育。名前の由来:主に海岸(浜)で見られ、葉の形がスプーン(匙(さじ))に見えることから。花の時期:8~11月(2年目に限る)。 一口メモ海水にとても強く、満潮で完全に海中に沈んでしまうような場所でも生育することができます。また、二年草で1年目は葉のみですが2年目の夏頃から花を咲かせ、種ができると枯れてしまうという特徴も持っています。全国的に護岸工事等で数を減らし、佐世保市では絶滅危惧Ⅱ類に選定されています。 1年目のハマサジ干潟に生育するハマサジ海の中でもへっちゃら
【No.020 シャリンバイ (バラ科)】 分布:国内では東北地方南部以南の海岸やその近くに生育。花の時期:5月頃、白い花を多数咲かせる。名前の由来:葉が車輪状につき、梅に似た花を咲かせることから。 一口メモ潮風や排気ガスなどにも強いため、よく街路樹として植えられています。新葉には大事な葉を虫や紫外線から守るため、毛が密集して生えているのが観察できます。樹皮は泥染めで有名な大島紬の染料として利用されています。 車輪状につく葉新葉にある密集した毛海岸に咲くシャリンバイ
【No.019 ハマジンチョウ (ゴマノハグサ科)】 分布:国内では三重県(志摩半島)、九州(西海岸)、南西諸島などに分布。花の時期:1~4月に2㎝ほどの紫色の花を咲かせる。色の濃さ、模様に個体差あり。名前の由来:海岸に生え、樹形がジンチョウゲに似ていることから環境省レッドリスト絶滅危惧Ⅱ類 長崎県レッドリスト準絶滅危惧種 佐世保市レッドリスト絶滅危惧ⅠB類 一口メモ九十九島が自生の北限とされていますが、北限の株が周辺の樹木に覆われてしまい、日当たりが悪くなって衰弱した状態でした。樹勢を回復させるために環境省がボランティア団体に依頼して枝払いを行い、その後も継続してモニタリングを行って保全に努めています。長尾半島では植栽された株を間近で観察することができます。 花のもようなどに個体差があります花の蜜を吸うメジロ北限のハマジンチョウ
【No.018 アンドンクラゲ (アンドンクラゲ科)】 大きさ:体高(傘)最大約4㎝。職種は伸ばすと1m以上になることも。名前の由来:昔の照明器具の「行灯(あんどん)」に似た箱型であることから。毒:全身に毒針のカプセル(刺胞)を持ち、刺されるととても痛く、ミミズ腫れになることも。 一口メモ長崎県では「イラ」と呼ばれ、お盆を過ぎると刺されるクラゲとして有名です。一部のクラゲには「眼点」という光を感じる程度の眼がありますが、このクラゲの眼にはレンズや網膜もあり、人間のように物がよく見える構造をしています。点滴を見つけるためと言われていますが、脳がないので鮮明な映像をどう処理しているかは謎だそうです。 刺胞から毒針発射!アンドンクラゲの眼点光に集まるアンドンクラゲ