【No.007 タコクラゲ(タコクラゲ科)】 大きさ:8月上旬頃、傘の大きさ1cmほど、秋頃には20cmにまで成長食べ物:体内の褐虫藻(かっちゅうそう)が太陽の光で作った栄養分やプランクトン 一口メモ8本の足(口腕)を持ち、タコのような姿をしていることからタコクラゲと呼ばれています。傘の部分に水玉模様の斑点があり、体内に共生している褐虫藻の影響で、色は褐色~茶色ですが、中には白色や青色の個体もいます。毒はあまり強くありませんが、皮膚が薄い唇などが刺されると危険です。 静かな入り江で見られます茶色、青色、白色水玉模様の斑点
【No.006 ハマボウ(アオイ科)】 花の時期:7~8月 花は朝に咲いて1日でしぼんでしまう一日花実の時期:果実は8月上旬から熟し始め、9月中旬にはほとんどすべて熟す 一口メモハマボウは河口や海岸に生育しています。黄色く目立つ立派な花ですが、匂いは全くありません。花の中心の赤い斑点で昆虫をおびき寄せて花粉を運んでもらいます。種子には空洞があるため水に浮きやすく、海流に乗って様々な場所に運ばれます。 満潮時の元ノ島のハマボウハマボウの実
【No.005 トビカズラ(豆科)】 花の時期:九十九島では4月中旬から5月初旬に咲き、独特な香りに包まれている実の時期:受粉すると豆果は6月にかけて生長し、豆は秋までに熟す 一口メモトビカズラは2000年にトイコ島で発見されました。トコイ島の東斜面の樹木を被っていて、その面積は7000㎡に達しています。国内では1952年に熊本県山鹿市の相良寺の「アイラトビカズラ」が国の特別天然記念物に指定されていて、その後、久留米市や天草市でも確認されています。春に7cmほどの紫色の花が咲きますが、花粉を媒介する(コウモリ)がいないため日本では実りづらいです。 トコイ島の東側斜面を被うトビカズラトコイ島のトビカズラの花11月に長尾半島で熟したトビカズラの豆果
【No.004 ミサゴ(ミサゴ科)】 全長:雄 約54cm 雌 約 64cm営巣場所:人の少ない海岸の岩の上や、水辺に近い木の上などの高い場所。九十九島ではほとんどの巣は海面から高さ10m程のマツの木の上に作られている。子育ての時期:3月下旬~4月初旬期頃に2~3個の卵を産み、主に雌が約35日間卵を抱く。生まれたヒナは約52日で巣立ち、その3~4週間後に独立するといわれている。 一口メモ主食は魚。ホバリングしながら魚を探して、獲物を見つけると両足を突き出すようにして海に飛び込み、魚の頭が前になるように足でつかまえます。生息できる場所が少なくなってきているため準絶滅危惧種に選定されていますが、九十九島では数多く見られ、毎年子育てをする様子が確認されています。 巣の中の親子カラスから卵を守る親鳥水続刊の大水槽の魚をちゃっかり
【No.003 カノコユリ(ユリ科)】 佐世保市の花 高さ:1~1.5m花の時期:7月中旬~8月初旬実の時期:11月頃、中の平たい種子は熟して裂けると風で散布される名前の由来:花の濃紅色の斑点や突起を鹿の子絞りに見立ててつけられた九十九島周辺では、丈ヶ島、松浦島、弓張岳への道路脇で見られます。ビジターセンター周辺の開花状況や場所はお問い合わせください。 一口メモ南九十九島は国内有数の産地であり、花の斑点が宇井に浮かぶ九十九島のように見えることから、平成14年に佐世保市の花となりました。江戸時代後期にシーボルトによりヨーロッパに渡り、花の美しさは評判となり、多くの園芸品種が作られました。近年は人による採取やイノシシの食害によって数を減らし、環境省の絶滅危惧種に選定されています。 島の崖地に生えている弓張岳の道路脇に咲くカノコユリ九十九島でのカノコユリ調査の様子